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1-5 商品開発・製品開発の重要性について

企業であればメーカーはもちろん卸売業や小売業でも商品開発が重要だということは分かっていると思います。しかし、実際にはほとんどの中小企業で商品開発を行っていません。

2009年版の中小企業白書には、「中小企業のうち研究開発に取り組んでいる割合は製造業で11.5%、非製造業で0.9%となっており、大企業に比べて低い水準となっている」と書かれています。ほとんどの中小企業が商品開発をしていないのです。これでは売上が上がるわけがないし、企業が発展するわけがありません。商品開発を行っていない企業はいつまでたっても他社の下請けに甘んじなければならないし、受注が減少すればいずれ廃業するしかないでしょう。また、我が国全体を考えてもこのままでは景気が良くなることはありません。このため、中小企業庁では研究開発を行う中小企業に対して、補助金や低利融資などいろいろな支援をしています。

また、企業単独での研究開発だけでなく複数の企業の連携による研究開発でも補助金や低利融資などの支援を行っています。このように、共同で研究開発することにより研究開発が容易にできるようになっています。しかし、特許庁の最近の調査によると、共同開発による権利化についての争いが多くなっており、やはり単独での開発が理想であるとしています。そこで、コンサルタントとの共同開発をお勧めするわけです。なぜなら、コンサルタントと共同開発した場合、特許権等の権利は全て顧客企業のものになるからです。

顧客企業に、「商品開発をしたくないですか」と尋ねると、どの企業でもそうしたいと言います。そこで、「それなら商品開発をしましょう」と言うと、「我が社ではとてもそんな余裕はありません」とおっしゃるのです。そこで、筆者は「そんなに余裕があるのですか」と逆に聞き返します。禅問答のようですが、商品開発をしないということは、その企業の将来はないということです。したがって、「商品開発をする余裕はない」なんて言っていられないはずです。「そうは言っても、開発するだけの技術もないし、人もいないし、資金もないし」と出来ない理由を並べたてるので、「小学生や主婦でも商品開発しているんですよ」と言うと、たいてい黙ってしまいます。

さて、世界レベルでの企業間競争が激しくなる中で、大企業を中心とした下請分業構造は既に崩壊しており、中小企業は大企業と対等の立場でパートナー(相互補完関係)となるか、もしくは独自商品を開発するしかありません。すなわち独立せざるを得ない状況になっています。現在は、以前のように大企業が中小企業を育てながら活用するというようなのんびりした状況ではなく、大企業は世界中の企業からより良い部品をいかに安く早く調達するかに日夜努力している状況なのです。したがって、部品メーカーも世界の企業と競争せざるを得なくなっているわけです。「しかし、そうは言っても・・・。そんなことは百も承知しているし、耳にタコが出来るほど何度も聞いているけれど、そう簡単に商品開発などできるわけないよ」とおっしゃいます。

商品開発は主婦でも出来るのです。主婦でもなんて言うと、主婦にしかられそうですが、少なくとも企業であれば主婦よりも技術力、資金力があるでしょう。「ふざけないでくれ、主婦と弊社とはレベルが違うよ、一緒にしないでくれ」とおっしゃる企業もあります。しかし、どう違うのですか。何もしないで手をこまねいている企業より、台所用品など身近に使う商品を開発して何億円も稼いでいる主婦の方がすばらしいとは思いませんか。

開発しようとしなければいつまでたっても開発出来ません。当然です。あのパナソニック(旧松下電器)も最初から大企業だったわけではありません。最初は二股ソケットを開発したことが出発点だったのです。ソケットを二股にしただけですよ。それだけで大儲けし、会社の基礎を築いたのです。現在の大企業は最初から大企業だったわけではありません。あまり金をかけず人もかけず、開発出来るものもあるはずです。それでも不安だとおっしゃる企業は、まず次ページ以降を読んでみてください。

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