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1-4 商品開発・製品開発の進め方について

最近は、新製品開発または製品開発という言い方はあまりしないようです。メーカーにおいても新商品開発または商品開発という言い方が多くなってきました。これは顧客志向(マーケティング志向)に基づくものです。筆者も最近は商品開発という言葉を多く使っています。

アイデアの創出⇒アイデア・スクリーニング⇒製品コンセプト開発とテスト⇒マーケティング戦略の開発⇒経済性分析⇒製品化⇒テスト・マーケティング⇒市場導入

これは、マーケティングの大御所フィリップ・コトラーとゲイリー・アームストロングの著書、『マーケティング原理』に書かれている製品開発のステップです。現在のところ、このステップが世界中で最もよく知られている製品開発のステップと思われます。なぜなら、この本はマーケティングに関して世界で最も多く読まれている本の一つだからです。

しかし、実際にこの通りに製品開発を行っている企業はないと思います。まず、最初のステップのアイデアの創出ですが、これはもちろん新商品・新製品アイデアの創出です。別の言い方をすれば開発テーマの創出です。開発テーマが出れば後はその内容を具体化していけばいいわけです。しかし、最初にいきなり開発テーマを出せと言われて出せるわけありません。

なぜなら、開発テーマを出すためには対象市場を選定したり、対象市場における顧客ニーズを探索したりといろいろな段階が必要だからです。しかも、これらの段階が最も重要なのです。なぜなら対象市場を選定するのは企業の経営戦略にかかわることですし、顧客ニーズを探索するのは顧客ニーズに応える独自技術にかかわることだからです。つまり、開発テーマとはどのような市場(顧客)のどのようなニーズに対してどのような商品を開発するかですから、企業にとって最も重要なことなのです。

このような商品開発のための市場探索は非常に難しいとされています。例えば、コトラーなどの本に書かれている市場分析や市場調査は既存商品に関するものであって商品開発のためのものではないのです。商品開発のためには既存商品が存在しない市場を探索する必要があるのです。つまり、そもそも商品が存在しないのですから需要もないし供給もないのです。よって、市場自体が存在しないのですから市場分析や市場調査ができるわけがないのです。言ってみれば、空白市場の探索となるわけですから難しいのは当然でしょう。

それともう一つ重要なのが顧客ニーズに応えるための技術です。開発テーマが決まっても、あるいは、商品コンセプトが決まっても肝心の顧客ニーズに応えられる技術がなければ商品化できません。コトラーなどのマーケティングの専門家は技術に関しては全く言及していないのです。技術屋ではないのですから当然でしょう。

よって、このページではこの最も重要な二つの部分、すなたち商品開発のための空白市場の探索と商品化技術を中心に、多くの企業のコンサルティング経験を基に、弊社独自開発による商品開発技術(考え方・進め方)をわかりやすく解説してありますので参考にしてください。

ところで、これらの商品開発技術は弊社が独自に開発したVVEに基づくものです。企業におけるいろいろな課題解決のための改善・改革・開発技術について、弊社では基本的な考え方をまとめており、この技術をVVE(Valid Value Engineering)と名づけております。この技術はVE(Value Engineering:価値工学)を基に、いろいろな企業で30年以上コンサルティングを行った経験から生まれたものです。そして、この技術を使ってすでに20年以上コンサルティングを行っています。この改善・改革・開発技術VVEに基づく商品開発技術について分かりやすく解説してあります。また、商品開発だけでなく発明や特許取得の方法についても書いてありますので、個人や企業が特許を取得する方法を習得することもできます。

さて、商品開発を行うためには前提条件があります。既存商品の改善・改良ができていない会社は改善・改良を行ってから開発に取り組んでください。なぜなら、既存商品の改善・改良ができていないということは、現在、製造販売している商品について顧客の要求を満たしていないということですので、開発するより改善・改良する方が先決だからです。既存商品に関しては顧客の要求は明確です。安くて品質のよい商品を早く欲しいというものです。つまり、C(コスト)、Q(品質)、D(納期)です。これらの要求に応えるのが先決であり、応えられない会社は商品開発に取り組むべきではありません。

また、改善・改良ができない会社は開発ができないのです。なぜなら、改善・改良より開発の方が難しいからです。改善・改良は企業努力だけでできますが、開発は企業努力だけではできないのです。競合他社の技術動向や開発動向、顧客ニーズの変化など外部環境の変化に影響を受けるからです。また、実際に開発しても売れる商品となるかどうかは分からないというリスクがあるからです。

改善・改良にはリスクがほとんどありませんが開発にはリスクがあるのです。したがって、コスト・品質・納期などの改善・改良を行った後で開発に取り組むべきです。また、開発に取り組むにも投資対効果が大きく、リスクが比較的少ない社内の生産設備の改善・改良や開発などにまず取り組み、その後に市場に向けた商品開発を行うべきなのです。つまりは改善・改良の延長で開発に取組むのです。特に開発をあまり行ったことのない企業では、このようにすれば失敗(リスク)が少なく、しかも投資対効果が大きい開発ができます。

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